家族相談

ひきこもり・家庭内暴力・不登校・うつなど心の悩みや問題を抱えている方の中には、内心で苦しい思いを募らせていても、「人が怖い」といった不安や、「病気扱いされたくない」といった抵抗感から、医療機関・相談機関に自ら相談できない場合があります。その状態が長びけば長びくほど、問題は大きく深刻になることも珍しくありません。そんな時、ともに過ごすご家族は、ご本人に対してどのように対応すればいいのか、どのように接するのが適切なのか悩まれると思います。ご家族なりに考え、良かれと思ったご本人への言葉かけも、時に思わぬ反応を招き、家族関係が悪化してしまうこともあるでしょう。困り果て、ご家族だけで医療機関に相談に行かれる場合もあると思いますが、ご本人不在の相談を引き受けている医療機関はかなり限られているのが実状です。

「家族相談」では、このように心の悩みを抱えるご本人が来室できない場合でも、ご本人を取り巻くご家族(両親・配偶者・子供など)からお話を伺い、問題をどのように理解したらいいのか、ご家族がどのように対応したらいいのかを一緒に考えていくことができます。ご本人から直接お話を伺えないため、問題の原因を特定することは難しいですが、ご家族からの情報をもとに問題の背景をある程度見立て、その見立てを元に対応法を検討していくことは可能です。相談内容によっては、家族相談を重ねながらご家族の理解・対応が変化するにつれ、ご本人の状態・状況も改善されることが期待できます。また、家族相談に通われたご家族の影響を受け、ご本人が自ら治療やカウンセリングに赴くようになり、問題が軽くなる場合もあります。ただし、ご本人相談同様、短期間で解決できる問題ばかりではありませんので、多くの場合、ご家族に定期的・継続的に相談に通っていただくことになります。

ひきこもりなどの問題は、ご本人だけでなくご家族もまた、なかなか外部に事情を明かせず孤独に悩みを抱えておられるものです。そんなご家族が安心して相談できる場を持つことはご家族自身の心の安定にもつながりますし、ご家族が安定し、適切な対応を行えるようになることが、ご家庭でできるご本人への重要な支援と考えられます。

なお、発達障害やうつ病などの精神障害を抱え、既に治療を受けておられる方に関しても、そのご家族がどのようにご本人の障害を理解し、対応すべきかについて、家族相談という形で考えていくことはできます。ただし、そのような場合においては、まずはご本人の主治医の先生にご相談されることをお勧めしています。

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